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「金のなる木」はあるか?低位株投資で考えたいPPM

PPMとは、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの略で、企業がどんな事業を持っているか分析するためのツールです。

主に、大企業が内部的に使用するフレームワーク(考え方)ですが、実は投資をする時にも使うことができます。

今回はPPMは何か、なぜ低位株を購入する時にPPMを意識するのか解説してみたいと思います。

PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)とは

PPMとは、企業が持っている事業を「市場の成長性」「市場占有率」の2軸で「金のなる木」「花形」「問題児」「負け犬」に整理し、どの事業に経営資源を投下するか考えるためのツールです。

市場成長性は市場としての魅力度、市場占有率は自社がその分野でどれだけ強いかを表します。

使い方としては、例えば、成長していない斜陽産業と言われるような分野に新たに投資しても旨味が少ないと言うことをイメージしてみて下さい。

金のなる木

一般的には「市場成長性」が低く「市場占有率」が高い事業を”金のなる木”と言います。今後の成長は期待しづらい分野であるため競争が激しくない中で競争力を持っている状態であり、その名の通りドル箱事業を指します。

好ましい状態に見えますが、事業が全て金のなる木では成長が見込めないため、花形や問題児を育成して次なる金のなる木を育てなければなりません。

JTのタバコ事業なんかをイメージすると良いかも知れません。

花形

「市場成長性」「市場占有率」ともに高い事業を”花形”と言って、激しくシェア争いが繰り広げられているような分野で強い製品を持っているような状態を指します。

問題児

”問題児”は「市場成長性」は高いが「市場占有率」がまだイマイチという事業です。

市場成長性が高く魅力的な市場にリーチしている点は良いが、稼げる状態にはなっていない事業という事になります。

問題児はまだ十分な利益を生み出していません。しかし、成功すれば将来の花形や金のなる木になる可能性があります。そのため企業は積極的に投資を行います。

負け犬

「市場成長性」「市場占有率」ともに低い事業を”負け犬”と言って、魅力度も低い分野にある事業で稼げてもいない状態を指します。

負け犬事業は利益を生み出さず、将来の成長も期待しにくいため、経営資源を他に振り向けるため撤退が検討されることがあります。

低位株とは

低位株とは、一株あたりの購入金額が安い銘柄を指します。例えばKOZOホールディングスは1株20円、100株2,000円で買えるので低位株に該当します。(執筆時点)

余談ですが、対義語は値嵩株になります。1株1万円であれば、100株買うのに100万円必要ということになります。

KOZOホールディングスのような低位株となっている企業は株価の下落によってそのようになっている事が多く、警戒が必要であるのは確かです。

上場されている銘柄の株価には幅がありますが、新規上場する企業を見ると100株購入するのに5万円以下という事はほぼありません。それにも関わらず低位株となっている銘柄は、何らかの理由で株価が下落した状態と見ることができるのです。

ただし株価が安い=企業価値が低いとは限りません。発行株式数によって見え方は変わります。

なぜ低位株投資でPPMを見るか

低位株投資でPPMを見る場合、通常のように事業ポートフォリオとしてどれに力をいれるのか見るのではありません。

そもそも低位株では大企業と異なり複数事業を持っていないことがあります。

では、何を見るかと言うと「金のなる木」はあるかどうかです。

例えば、たった一つの事業が「問題児」の場合どうなるでしょうか?

問題児は競争が激しい有望な市場にいるので、資本を投下して花形や金のなる木に育てないといけないのでした。

つまり、お金がかかるのです。

金のなる木がない企業が問題児を抱える場合、資金を何らかの形で得ないといけません。

そうなると視野に入ってくるのが借り入れまたは悪魔の資金調達法、希薄化です。

典型的なのがバイオ企業になります。(よく「株を刷る」という表現も使われますが)銀行も回収可能性が低いところにはお金を貸しませんから、問題児しか抱えていない企業が新規に株を発行して既存株主の懐を痛めるのはPPMを見ると当然の帰結とも言えるわけです。

まとめ

PPMは本来企業が経営戦略を考えるためのツールですが、投資家が企業を見る際にも役立ちます。

特に低位株では「金のなる木」が存在するかどうかを確認することで、将来の資金調達リスクを考えるヒントになります。

もちろんPPMだけで投資判断はできませんが、決算書だけでは見えない企業の姿が見えてくることがあるのです。

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