高配当株は本当に安全か?成長株投資家の視点で考える
投資で得られる金銭的メリットは2種類あると言われます。キャピタルゲイン(値上がり益)とインカムゲイン(配当)です。
高配当株は雑誌でもよく特集が組まれるなど人気があります。
今回は、この高配当について少し掘って解説しようと思います。
利益が縮めば配当もしぼむ
高配当投資はなぜ人気があるのでしょうか?私も投資を始めた時に気になったことがあるので何となく分かるのですが、「株価は上下するから怖い、配当をもらい続けられるならその方が良い」と考える方もいるのではないでしょうか。
キャピタルゲインよりもインカムゲインを重視するのは悪いことではありません。
しかし、知っておいた方が良いことがあります。 配当は企業が稼いだ利益から出ていると言うことです。
当たり前の事のようですが、こう考えると高配当投資でも経営成績を無視する事は出来ません。今高配当でも事業が上手く行かなくなれば配当は減ったり出なくなったりします。
株価が下がると配当利回りは上がる
気を付けなければいけないのが、配当額が昨年と同じでも株価が下がっていると配当利回りが高くなると言うことです。
一時的に売られすぎているのなら問題ないのですが、何らかの原因(売上縮小など)があって株価が下がっている場合は要注意です。
業績が悪いとそれに伴って配当も下がる可能性があるためです。
また、記念配当などその年限りで配当が多く出る場合もあるので、こちらも気をつけたほうが良いでしょう。
配当を出すという意味
企業は事業で得た利益の行き先は大きく分けて3つです。
投資して更なる利益の原資にするか、配当や自社株買いをして還元するか、内部留保として貯め込むかになります。
配当を多く出す会社は、投資に回す割合が抑えられます。競争が激しい業界で配当を多く出す企業は今後の競争力に影響しないか慎重に見る必要があると言えます。
巨大な設備投資が必要で、その投資が終わっているために稼いだお金の多くを配当に回せる場合等は問題ないと判断する等、競争状況は確認が必要です。
マイナスな事を書きましたが配当を出せるという事は現時点で稼げていると言うことですし、株主に還元する意思があるという事なので基本的には配当が出ているのはポジティブなことです。
キャッシュを生み出し続けるか
業績を見ることと通じますが、業界を見るのも大切です。
例えば、ペーパーレスの流れの中で製紙業は厳しいと見る場合、その会社が業界内では強くても今後の売上は下がっていくかもしれません。それに伴い利益も減っていくと、配当が維持できなくなる可能性があります。
業界全体がどうなりそうか、その企業の競争力は維持できそうか、の両面から見ていく必要があります。
連続増配株との比較
ここで、配当が欲しい場合の有力な選択肢である連続増配株について触れておきたいと思います。
増配とは配当額を増やす事です。例えば、今配当利回りが2%でも20年後に配当が倍になれば自分の買った株価から見た利回りは4%になっています。
長期にわたって増配を続けている銘柄は、ビジネス環境が変わっても稼ぎ、成長を続けているという事なので良い事業を持っている可能性があります。そうであれば今後も増配が期待できるという事で有力な選択肢になってくるわけです。(構造的にキャピタルゲインも期待しやすいと言えます)
連続増配しているような銘柄は成長を続けているので評価が高く、購入時点の配当利回りは高配当株と比較して低くなりがちです。
しかし、長期間で見ると購入時点の金額で見ると高配当株を上回ってくる可能性があります。
過去に上手く行っていたからといって今後も同じように行くとは限りませんが、インカムゲインを重視する場合は面白い選択肢です。
ETFとの比較
高配当株が気になる場合は、ETFもオススメです。個人的には単に配当利回りが高い銘柄を買っていくようなやり方をするよりは一定のスクリーニングで銘柄が絞られているETFが良いと思います。
「株価が下がっていて高配当に見える」「記念配当で高配当に見える」等の罠にかかりにくくなるからです。
配当利回りが高いという事は相対的に株価が低い(評価されていない)という事でもあるので、バリュー投資的に銘柄を発掘するのも面白いです。
これをしたいなら、個別株です。
まとめ
人気が高い高配当株。配当金が入金されるのは嬉しいですから、人気なのも頷けます。
しかし、配当を出すということは成長のための事業投資が少ないという意味になるかも知れません。また、株価が下がって見た目上の利回りが上がっているのかも知れない等注意すべき点もあります。
また、有力な代替選択肢もありますから比較検討してインカムゲインライフを楽しんで下さい。